こんにちは。コミュマネラボスタッフのゆりなです。

メンバーさんインタビュー企画第9弾は学生の頃からオンラインコミュニティに親しみ、㈱ベネッセコーポレーションにて、2つのコミュニティを運営されているつかもさんです!

心理的安全性や理想のコミュニティ像などについてお伺いしました。

■ つかもさん運営コミュニティ基本情報

  1. 進研ゼミ中学講座 中高一貫スタイル受講者向けコミュニティ

  2. 社内の新規事業提案制度のコミュニティ

💡 <一問一答>

コミュマネをやる上で大事にしてること

運営に都合の良いコミュニケーションをしない(ごまかすことをせず正直に答える)、フラットな関係性、心理的安全性。

理想的なコミュニティ像

自走するコミュニティ/それぞれが居心地よく自由に参加できるコミュニティ

失敗談

ユーザーのニーズやメリットではなく、運営の思惑が先行してしまった施策

直近いちばんの悩みごと

コミュニティの価値の言語化。

この前コミュマネラボでやったコミュニティのコアサイクルを考えるイベントが皆のコミュニティを覗けた気がしてすごく面白かったです。

好きな本

・コミュマネ関連

「1兆ドルコーチ シリコンバレーのレジェンド ビル・キャンベルの成功の教え」

「ジェネレーター 学びと活動の生成」

「マイパブリックとグランドレベル ─今日からはじめるまちづくり」

・その他

「ぼのぼの」「美味しんぼ」

「ぼのぼの」には哲学っぽい要素があって、ぼのぼのが木に登るときにどの枝を選ぶかで登れなかったり、見える景色が変わったりすることを人生のメタファーとして描いている話が好きです。

趣味

ゲーム、メガネ、カレー、植物、おしゃべり

コミュマネラボのメンバーさんへメッセージ

頑張って踊るので一緒に踊りましょう!

詳細インタビュー 👀

ー今日はお時間をいただき、ありがとうございます。

げんたさんのインタビューを含めコミュマネへのインタビュー記事がすごく良かったので、今回お声がけいただいて嬉しかったです。

ーそんな風に思っていただけて嬉しいです。今はどんなコミュニティを運営されているんですか。

今、仕事では2つのコミュニティに関わっています。ここでは進研ゼミ中学講座の受講者向けのコミュニティについて、主にお話しできればと思います。

ーよろしくお願いします。コミュニティに携わるようになったきっかけを教えてください。

中学生の頃からオンラインゲームにハマっていました。お互いの見た目や年齢、性別がわからないがゆえにフラットな関係を築きやすいオンラインの世界が居心地が良くて好きだったんです。

入社してからオンラインのサービスやコミュニティをやりたいと思っていたら、進研ゼミのTwitterアカウントの運用に2年ほど携わることができました。フォロワーの生徒さんから3月に合格報告のリプライがたくさん来たときはすごく嬉しくて、スクショを何枚も撮ったことを覚えています。

ーそれは嬉しいですね。

その後、40文字で友達とやり取りをするサービスや、教材の使い方を動画で説明したり日頃の愚痴を聞いたりする「つかもーのお部屋」という企画も行っていました。

今は、PBL(Project Based Learning)と言われる、チームになって、自分たちで調べ、考え、議論し、問題を解決していく学習ができるようなコミュニティを運営しています。

ー受験のために勉強をするということではなく、人間力を高めていく学びなのでしょうか。

そのとおりです。近年は、いわゆる教科のお勉強だけではなくて、探求学習や総合の時間が重視されるようになってきています。

どういう力があると楽しく人生を歩んでいけるかを考えたときに、プロジェクトを通した共同作業や新しい価値を作る体験ができることを目指しています。

ー具体的にはどのようなことをされるのですか。

プロジェクトのゴールを決め、参加者同士で話し合ってモノを作っています。例えば、タイピングゲームを作るプロジェクトでは、イラストやBGM、ストーリーなどすべてを生徒さんが作っています。 

作り方や進め方、スケジュールなども含めて、皆で意見を出し合いながら1つのゲームを作るので、その過程で起こる議論や意見の対立を乗り越え、作品が完成します。こうした一連のプロジェクト体験を通して、仕事の入り口にたてるような経験を提供しています。

ー面白そうですね。学生相手ならではの取組みはありますか。

掲示板の投稿は完全に自由にしてしまうとリスクがあるので、生徒さんの投稿は運営がすべて確認して、問題なければ公開することにしています。

「どこに住んでるの?」とか「俺の電話番号はこれだよ」という投稿は非公開のままにして、「個人情報は大切だから気軽に他人に教えちゃダメだよ」みたいなフィードバックをしています。

ー非公開で終わりではなくて、きちんと何がダメだったか教えてくれるんですね。

非公開のままで反応がなかったら、もう投稿したくなくなると思うんですよね。それは目指す姿ではないので、手間はかかりますがフィードバックを伝えて安心して投稿できる環境づくり(心理的安全性の確保)を優先しています。

ーお子様に利用させる親御さんも安心ですね。心理的安全性を重視されるようになった出来事はあるのですか。

僕自身が子供の頃から不公平さに敏感でした。「どうせ子供だから」というスタンスで接してくる大人がスキじゃなかったんですよね(笑)。また、学校や会社でもこちらの意見に耳を傾けてもらえず、やがて意見を言うだけ無駄だなと感じてしまう環境を、みなさんよく体験しているのではないでしょうか。

こうした学習性無力感を感じてほしくないので、目の前の人と誠実に対峙して、お互い自由に何を言っても大丈夫なんだ、という安心感を大事にしたいと思っています。

ネガティブな人や攻撃的な人がコミュニティに入ってきたときに、対処法として1番簡単なのは排除だと思うんですけど、対話を通して、相手が変わってくれる可能性がないかは模索したいと考えています。

ーすごく素敵な心がけですね。対峙するのはエネルギーを使うと思うのですが、ご自身のメンタルケアはどうしていますか。

コミュマネラボの座談会で、ひぐちさんがコミュマネラボ立ち上げの理由の1つとして挙げていたと思うのですが、そういうときにこそ、コミュマネ同士で助け合えるコミュマネラボが必要だと思っています

仲間や味方に客観的なアドバイスをもらうことで、善悪ではなくて、相手の根っこにある感情を考えて、対応できる自分でいたいです。 

ー過去のトラウマから過剰反応してしまうようなことは誰にでもありますもんね。

そうなんです。実際に、過激な発言が目立つ人がいても、コミュニケーションを通してこちらの気持ちや意識を感じ取ってもらうことで、改善していった事例は多々あります。

対話することで、お互いに嫌なままで終わらないことがコミュニティの良さだと思います。

ーなるほど。つかもさんの考える理想的なコミュニティ像はありますか。

2つあって、運営が居なくても自走することそれぞれが居心地よく自由に参加できることですかね。

1つ目は、最初に走り出す人は企業や中の人でいいと思うんですけど、文化がコミュニティに浸透して、運営をしてくれる人が代替わりしていくと良いなと考えています。

僕が大学生のときに入っていたサークルで、早稲田大学に入りたい人向けに学習のアドバイスをする“早稲田の杜”という掲示板を運営していました。そこを利用して早稲田に入学した人がサークルを訪ねてきてくれて運営側に回るというサイクルがあったんです。 ある時からやってくれる人がいなくなり、運営が難しくなってしまったのですが、参加者から運営をしたい人が出てきて、コミュニティが自走するというのはすごく理想的だったと思っています。

2つ目は、コミュニティは投稿してくれてる人たちだけで成立してるのではなくて、見てくれるだけの人も含めていろんな参加の形があって良いと思うんです。昨日まではたくさん投稿していても、今日したくないならしなくていいし、しばらく来なくなってからまた気まぐれに来てもいいし、そういうことも含めて、自由に居心地よくいられる場所にできるといいなと思っています。

ー運営もメンバーもやりたいときにやっていて回るというのは理想的ですね。最後にコミュマネラボやメンバーさんへメッセージがあればお願いします。

コミュニティは定義が広くて色々な形があるので、個人がコミュニティの知識をアップデートしていくにはコミュマネラボのような環境はすごく有効なのではないかと思っています。コミュマネラボを盛り上げるべく、頑張って踊るので、面白そうだと思ったら皆さんも一緒に続いて頂き、コミュマネラボを盛り上げていけたら嬉しいです。

個人的にはオンボーディングが課題なので、コミュマネラボでテーマを作って話し合ってみたいですね。

ー心強いお言葉ありがとうございます!オンボーディングイベント、やりたいですね!

引き続きよろしくお願いします。