こんにちは。コミュマネラボスタッフのゆりなです。

もっとメンバーさんのことを知りたい!という思いから始まったインタビュー企画の第2弾はsudaxさんです。メンバーさん同士の相互理解を深めるきっかけになれば嬉しいです。

■ sudaxさん運営コミュニティ基本情報
BtoB のコミュニティ運営中。2021年2月立ち上げ。サービスユーザーの中からコアな方にお声がけして、ご賛同いただいた方だけに参加してもらう少数精鋭のコミュニティ。自社だけでなく業界全体をよくすることを目指して活動中。

💡 <コミュマネ一問一答> 

理想的なコミュニティ像
絶対的な理想形を決めるのは難しそう。。
趣味 
ビートボックス鑑賞・散歩・カメラ
目下の目標 
コミュニティのサイズ感の適正値やブランディングの方向性を見出すこと
コミュマネになって一番苦労したこと 
一度に大勢の新規メンバーさんをご招待したこと
オンボーディングはどうしてる? 
イベントがあるごとにこまめにDM!
運営コミュニティへの思い 
あるべき姿を考え続け、新たな価値ある出会いを生み続けられるコミュニティに昇華し続ける!
メンバーさんへ一言
「コミュニティってなに…?」という右も左も分からない状態で参加してから早くも1年が経ちました。参加している皆さんから学び、輪読会などを通じて一緒にインプットできたおかげで様々なことにチャレンジした1年でした!実践コミュニティであるコミュマネLABに、そして参加している皆さんに出会えて本当に感謝です。これからも一緒に“良質なコミュニティ“を追求していきたいです!


詳細インタビュー 👀

- コミュマネになった経緯・理由を教えてください。

同じ部署の別チームがコミュニティを運営していたのですが、事業上の変更等があったり、手が回らなかったりして、うまく動かせていない状態が1年ほど続いていたのを見ていました。コミュニティには弊社のユーザーの中でもコアな方を集めていたので、何もアプローチできていないのは信頼を壊すことに繋がるのではないかとリスクに感じていました。なので上長に相談して、うちのチームでやらせてもらえないかと掛け合った結果、担当することになりました。

―sudaxさんはもともとコミュニティに興味があったんですか。

興味があったわけではないですが、事業を良くすることを考えたらコミュニティはやったほうがいいだろうなと思いました。

また、部署の飲み会や歓迎会などの企画をよくやっていて、コンテンツを作ったり、人を巻き込んで何かしたりするのが好きだったので、その延長の感覚でまぁやれるかなと思って手を上げた感じです。

―そうすると、当初はコミュニティの有効性を体系的に理解していたわけではなかったと思うんですけど、事業にとってコミュニティが大事だと思ったのはブランド毀損への危機感からか、大きな可能性への直感なのか、どのような感じだったのでしょうか。

両方ともあるんですけど、割合としては多分後者が大きくて、良くなるんじゃないかなみたいな直感が強かったと思います。

以前は営業をしていたんですが、その際にお客さま同士は競合なので横の繋がりが作りにくい状況にあることを知りました。意見や情報を可能な範囲で交換できればお客さま双方にメリットがあるだろうし、そこで生まれる効果は大きく、弊社にとってメリットしかないのでやらない理由がないと思いました。

―sudaxさんの働く業界ではコミュニティを運営するのは主流なんですか。

多分こうしたコミュニティを運営しているところは現状弊社以外にはないと思います。メンバーさん達からもそのように聞いていて、感謝の声をいただいています。

お客さま同士では繋がりにくいこともあり、定期的に意見交換の場をつくれているのはまだ弊社だけかなと思います。

―そんな中、社内でコミュニティが立ち上がったのはどういった理由があったのでしょうか。

まず、業界全体をより望ましい方向に動かしていく取り組みをしたいとなったときに、私たちが主導するのではなくお客さまと一緒に取り組んでいくことが重要で、そのためにはコミュニティが最適なんじゃないかと考えたからです。

また、先程言ったようにどこも取り組めていない施策になるので、弊社のサービスを使い続けてもらう理由の1つになり得ると考えたからです。

―コミュニティはお1人で運営されてるんですか。

コミュニティチームは一応3人います。

私はコミュニティの戦略立案などもするコミュマネ兼コミュニティディレクターを務めています。もう一人、日々のイベント運営などコミュニティに参加してくださる方のエンゲージメントを高めるために活動しているコミュマネと、日々コミュニティ運営について壁打ち相手になってくれるチームのマネージャーがいます。実稼働は2.5人ほどのイメージです。

―複数人での運営はいかがですか。

1人で回すには絶対的にリソースが足りないので、助かっているところは大いにありつつも、プロジェクトの進め方やメンバーさんとのコミュニケーションスタイルなどのすり合わせが大切だと感じています。

また、先日話したことを共有しきれていなかったり、メンバーさんとのDMのやりとりは見えなかったりするので、お互いに気を遣うことも多いです。そこをどのように対応していくのか阿吽の呼吸でできたらいいんですけど、できるときもあればできないときもありますね。

しかも、人事異動の少なくない会社なので、今のチームメンバーでずっとやっていけるわけではなく、今後チームメンバーが入れ替わればゼロベースでのスタートになってしまいます。しょうがない部分はあるんですけど、チームメンバーが変わってもコミュニティの本質は維持できるように仕組みを作らなきゃいけないという懸念は複数人で運営しているからこそ、早めに見えてきているなと思っています。

ただ、重要度は高いけど優先度は低いので仕組みを作りきれていないのが現状ですね。

―そうなんですね。もしsudaxさんがコミュマネラボを離れる日がきたら寂しいです。コミュマネとして大事にされていることはありますか。

パッと思いつくのは2つで、気を使い過ぎないこと即レスすることですね。

―「気を使い過ぎないこと」は、第1回インタビューでshoheさんも「フラットなコミュニケーションを心がけている」と同じような意味の発言をされていました。

一般的に考えればお客さま相手なので、メールだったら「株式会社○○ ✗✗様」って送るのでしょうけど、コミュニケーションを取るときに「✗✗様は〜」なんて使うのは個人的にしっくりこなくて、さん付けが心地いいと思っています。チームメンバーが様付けでメンバーさんと話していたので「さん付けにしませんか?」と提案したこともあります。

当初は社内Slackで、 「メンバーさんに対してさん付けやSlackでスタンプを送るのは失礼じゃないですか?」と言われることもあったんですが、考えがあってあえてやっていることなので突き通しています。

―そうしたコミュニケーションは以前から心がけていらっしゃったんですか。

やっていたかもしれないですね。こちらが距離をとって接すれば、相手も距離をとって接してくると思いますし、自分が細かく自己紹介したら相手も同じように細かく自己紹介してくれると思います。なので、距離を縮めるためには失礼にならない範囲であまり硬くなりすぎない方がお互いにとっていいのかなと思っています。お客さまというよりパートナーに近い感覚ですね。

―大事にされていることの2つ目は「即レス」とのことですが、実際にいつもsudaxさんからの返信が早いのでありがたいなと思っています。

返信の速さはその人に対する関心を表すと思っています。私自身、プライベートの連絡で仲良くない人への返信は遅くなってしまうことも多いです。

言い回しに悩むときや相手に気を遣うとき、相手とまだ仲良くないときなどに後回しにしてしまっていると実感するのですが、こうした気持ちは相手に感じ取られてしまうので良くないだろうなと思っています。

また、私も相手から即レスされると話が速やかに進んでありがたいなと思うので、早く返して損はないかなと思っています。

―見習いたいです。続いて、やってよかった施策やイベントがあれば教えて下さい。

オフラインイベントはやってよかったです。

オンラインだとランチタイムなど時間の枠が決まっていることが多いし、メンバーさんから「話したい人と話せなかった」というフィードバックを頂いたり、画面越しであるがゆえに会話を遠慮してしまう雰囲気があったりしました。オフラインではメンバーさんが話したい人に自ら喋りにいきやすいし、繋がりの広さと深さの拡張がとても早いと感じています。

イベント内容はパネルディスカッションして懇親会という流れが多いです。

―規模と頻度はどれくらいなんですか。

もっと呼びたかったのですが、前回は20人来てくれました。コミュマネラボのロールでいうグリーンやブロンズの人に参加してほしかったのですが結局来てくれたのはシルバーやゴールドの人だけでした。

目標としている全体のエンゲージメントを上げることやアクティビティ率を上げるようなことは叶わなくて、チームメンバーで反省しているところです。

頻度は毎月1-2回と決めていて、東京が多いんですが地方で開催したこともあります。

―オンラインイベントはどのように開催されているんですか。

オンラインは基本的にZOOMで行っています。全体1時間で、冒頭5分のイントロダクション後に複数のチームに分けて、毎回1つのテーマについてディスカッションしてもらっています。コミュマネは各チームに1人、もしくは2チームを行き来して、アンケート回収して終了という形です。

―ディスカッションのテーマはどなたが決められてるんですか。

基本的にイベント運営を担当しているコミュマネにお願いしています。叩き台を作ってもらって、運営3人のミーティングで最終決定しているのですが、最近はメンバーさんに1on1で興味のあるテーマを聞いて、そこから派生させて決めることが多いですね。

―ディスカッションはテーマとメンバー次第ですごく盛り上がる反面、思ったようにいかないときもまれにあるのかなと思います。

近しい考えを持っている人と深く話したい人もいれば、違う考えを持った人と話すことで視野を広げたい人もいるので、全員の期待に応えることが難しいと感じています。

同じチームになった参加者の温度感の差で会話が盛り上がりにくいこともあるので、チームは機械的でなく、メンバーさん同士の人間関係や相性を予測しながら分けています

―この場合のディスカッションは課題についての新しい情報を知れたり、退屈なときに何らかの情報を得れたりするところに良さがあるように思いました。また、ナレッジを得ようとするわけでなく、話すことで安心したい人もいると思うんですよね。

おっしゃる通りです。他のメンバーさんと話して、「自分のやってることは間違ってなかったと改めて気づけました」とか「自分はまだまだここの部分について考えきれていなかったと気付けたので、明日からこうしてみます」というような感想をよく聞きます。

―昔から続いている産業は商工会などで情報交換ができますが、コミュマネやPRなど新しい産業や職種の人の情報交換の場が少ないというのは多くの人が抱えている問題なのかもしれないと思いました。イベント参加者を集めるのが大変かと思うのですが、そのあたりはいかがでしょうか。

私が入った当初はコミュニティ全体で30名弱だったのですが、当時は3人のみ参加…といったイベントもありました。そのあと2022年2月に1周年を迎えたので記念にケータリングフードをメンバーさんの家に届けて、オンラインで飲むイベントを開催しました。そのときに15人集まって歴代最多参加人数だったのですが、その後はコミュニティの規模が100名近くまでになり、イベントの参加人数は15名程度がスタンダードとなりました。

―ミニマム20人はすごいですね。

リピーターが増えている感じですね。来てくれるメンバーは固まっていますが、ほぼ全員にDMをずっと送り続けていました。イベントがあるごとに連絡して、逆に一切連絡の取れない方は在籍してもらっていてもお互いにとってよくないのかなと社内で話をして、卒業できるタイミングを作ったんです。そこで何名かご卒業されることになり、メンバーさんは70人ぐらいになりました。

ご卒業にあたりお話を聞いてみたところ「ちょっと思っていたのと違いました」などとコメントいただくケースもありました。

同時期に大量に参加してもらったときの方が多く抜けたので、そのときのオンボーディングがやっぱりうまくいかなかったなと改めて反省しました。

―大量に同時に参加してもらったのは何か理由があったんですか。

コミュマネラボスタッフのちなつさんに一度に入れるのは何人ぐらいが適切なんですかねみたいな話をラボで相談させてもらって、オンボーディングを考えると15人くらいじゃないですかって話になっていたんですが、諸事情があり、一度にかなりの人数をご招待することとなりました。

運営側が新体制になってすぐだったので、イベントを作れてないし、どうやって運営していいのかわからなかったので、メンバーさんを全然巻き込めませんでしたね。

ミッションやビジョンに共感してもらえてるのか、何を期待してコミュニティに入ったのだろう、私たちは何を提供できるんだろうみたいなことを考えるきっかけにはなりました。

―自由に入れるわけじゃないんですね。

こちらからお声がけして参加してもらってます。今いらっしゃるメンバーさんから「知り合いがコミュニティに入りたいって言ってる」と連絡をもらうことがありがたいことによくありますが、基本的には全部お断りさせてもらってますね。

運営メンバーが2.5人であることや、既存のメンバーさんのエンゲージメントを下げずに新規のメンバーさんのオンボーディングをするとなると一定工数がかかるため調整できるようにしています。

―質の高い方しかいないことでイベントの質が上がり、参加率も高くなってるんでしょうか。

弊コミュニティへのミッションに共感してくださっている方が多ければ多いほど、イベントのクオリティにも関わってくると思うので、そこに繋がってるといいなと思います。

でも、やはり属性は分かれます。業界のトップを走ってきたような人、若手で目覚ましい活躍をしている人、これからそうなっていくであろう人などいろいろな方がいるので、目線が合わないときもあるかと思うんですが、根本は近しいというか、 意思の合う方々が集まっていると思います。

―直近1番の悩み事はありますか。

大きく2つあります。

1つ目は、コミュニティのサイズ感の適正値はどれくらいなんだろうなと考えています。

コミュニティのわかりやすい指標はエンゲージメントやアクティビティ率などだと思うのですが、コミュマネラボでいうゴールドやシルバーなどの人数目標を立ててはいるんですけど、そもそも何人がアクティブなのかが計りづらいんですよね。

なのでそこは一旦推測で決めるしかないと思うんですけど、でも、それは何に基づくんだとか、事業のどの数値にとって何にいいことがあるのか、みたいな葛藤があったりして、メンバーさんの人数を増やしたい気持ちはあるんですけど、今の動き方だとコミュニティとして成り立たない気がしていて悩ましいです。

いまは毎月お声がけして、3人~4人ずつどんどん参加してもらっているんですけど、 どこでキャパが来るんだろうなと思いながら運営しています。

2つ目は、コミュニティのブランディングの方向性について考えています。コミュニティ内の会話を外部にも出していきたいけれどそうするとコミュニティの場がオフレコではなくなるので、話す心理的ハードルが上がってしまうんですよね。

それで会話が生まれにくくなったり、本音が出にくくなったりすると本末転倒なので、 出していい情報と出してはいけない情報をどう切り分けたら外部にもいい情報を伝えられるだろうかというようなプロモーションの塩梅に悩んでいます。

―すごく大事だなと思う反面、数を増やさない時にブランディングをするべきかっていう判断が難しそうですね。

私たちがやりたいことは業界を良くすることで、コミュニティから知見や提言を発信していかないと変わらないと思っていて、人数が少ないコミュニティだからこそブランディングしたいなっていう思いがあります。

また、参加いただいてるメンバーさん側のメリットも必要だと思っていて、メンバーさんも個人でブランディングしていくのは大変なので、一緒にブランディングしていける形になると喜んでもらえます。弊社としてもおすすめしたいメンバーさんであることは変わらないのでそういうwin-winの関係が築きたいという側面も実はあったりするんですよね。

―確かにそうですね。少数精鋭でプロフェッショナルが集まっているイメージがあると、メンバーさんの箔付けになりますね。理想のコミュニティ像はありますか。

ないような気もあるような気もします。私は正直コミュニティそのものへの愛着はなくて、これからずっとコミュマネをやっていきたいと思っているわけでもないんです。事業を成長させるための1つのHowとしてコミュニティが有用だと理解していて、コミュニティマーケティングなどは実は見てなかったりするんですよね。

でも、結局人が集まったらコミュニティになるし、その人にあった楽しみ方ができるコミュニティだったら幸せだろうし、みんなが幸せだったら素敵なことだと思っています。自分が過去にいたコミュニティに理想形があるわけでもないし、自分の主観でしか見れていなかったと思います。自分にとって良かったかもしれないけど、隣の誰々さんにとっては良くなかったかもしれないし、客観視できてるわけじゃないので理想形はわからないというのが正直なところです。

―コミュニティにいいなと思う要素はいっぱいあるけれど、それが正解ということはないと考えてらっしゃるのかなと受け取りました。逆にこれは避けたいなとか、こういう方向は目指したくないというようなものはありますか。

メンバーさんに対する扱いは絶対に高低をつけたくないなと思っています。

もちろん、こういったコメントや発信をしてもらえると嬉しいから、こういうアプローチを取るとか、意図的にとあるメンバーさんに接点数を多く取るとかはあるんですけど、大前提としてメンバーさんに対してこちらの感情で対応を変えるというのは絶対にやりたくないなと思っています。

メンバーさん同士の意見が食い違って馬が合わないようなことは実際あると思うんですが、そこはフラットでいたいですね。コミュマネ起点でムラが見えるコミュニティは作りたくないなと思います。

いろんな人がいるからこそ、多様な考えを認め合う、という行動指針をコミュニティでは掲げています。

―運営のフラットさ、大事ですね。趣味や好きな本についてお聞きできたら嬉しいです。

好きな本は「好き好き大好き超愛してる。」ですかね。ってこれはヒグチさんの好きな本ですね(笑)サイモン・シネックの「Whyから始めよ!」は私自身のバイブルですね。全てはこの考えで動いています。

趣味としてはビートボックスが好きで、コミュマネラボスタッフのカワカミくんともよくライブに行ってます。1月もライブに一緒に行く予定です。あとは散歩が好きで、カメラを始めました。

―ありがとうございます。色々とお話聞けて楽しかったです。コミュマネラボに対して一言いただけますか。

めっちゃありがたいなと思っています。私がコミュマネラボで学んだことを社内でアウトプットして、sudaxはちゃんと勉強してるみたいな社内ブランディングを作れているので(笑)めちゃくちゃ感謝しております。

ヒグチさんに見せてもらった資料を参考にして、先日のオフラインイベントの資料も無事に完成して好評だったので感謝でございます。

―ありがとうございました!