こんにちは!コミュマネラボスタッフのゆりなです。

メンバーさんインタビュー企画第15弾は群馬県高崎市にてフリーランスでデザインやまちづくりに携わる大井拓哉さんです!

 フリーランスで働くことになった経緯や大事にしていることについてお伺いしました。

大井拓哉さんのご紹介

1992年生まれ。群馬県富岡市出身。高崎経済大学で社会学やキャリア論、地域政策学を専攻。卒業後、デザイン/ウェブサイト制作/ソフトウェア開発会社CRANE Inc.を創業。また、子育て期の母親支援・地方創生事業・テレワーク推進事業を展開する一般社団法人コトハバにも参画。現在は建築・仮設・土木事業を展開する株式会社井ノ上、安産・子育ての宮 山名八幡宮に軸足を置きながら、フリーランスとしてデザイナーの業務も行っています。

その他にも、高崎パスタの祭典 キングオブパスタの運営なども行っています。

💡 <一問一答>

コミュマネとして大事にしていること

(可能な限り)すべての意見を尊重する

理想的なコミュニティ像

メンバーさんが活動的で自走するコミュニティ

好きな漫画

『僕のヒーローアカデミア』などジャンプ系
ヒロアカはそれぞれの強みで互いを補い合う点や悪役のバックグラウンドも表現されている点がすごく好きです。毎回涙目になりながら読んでます(笑)

趣味

読書、移動中に聞くPodcasts

詳細インタビュー 👀

ーどんなコミュニティをやっているか教えてください。

コミュニティづくりでご飯を食べてはいるのですが、実はコミュマネラボの皆さんのように胸を張って「コミュマネをやってます!」という感じではないんです。

今はお世話になっている地元の建設会社さんで会社と地域をつなぐ活動、群馬県高崎市のまちづくりの仕事をしています。

その他にも、神社でデザインやマーケティングの仕事をしています。

ーそうなんですね!その建設会社では大井さんはどのような関わり方をしていますか。

僕はフリーランスなのですが、地元の建設会社さんには自分1人の部署を作っていただいて、ハード(建物や道路など)のまちづくりだけでなく、ソフト(コンテンツやつながり)のまちづくりを推進していく役割です。

その会社で10年後に控える大きな仕事に備えて、どのような地域の生態系をつくっていくか、その場のコミュニケーションはどう設計できるか、地域内外の方にとって魅力的なコンテンツは何か、資金繰りはどうするかなどを今から考えています。

ーどのような流れでそういった形で働くことになったのですか。

地域のプロジェクトでその会社の社長と知り合って、偶然、僕が前に受け持っていた仕事が終わるタイミングで声をかけていただきました。

ーそうだったのですね。大井さんは群馬県高崎市出身なんですか。

僕は高崎市の隣にある富岡市出身です。

通学しやすい公立の大学という理由で高崎市の大学に進学しました。地域のことを学ぶ機会が多く、地域での活動に没頭していたら就活の流れに乗れなくて……。一応、就活はしたのですが、結局、就職をしない道を選びました。就職率99%とうたわれていた大学で、同期で就職しなかった人は僕を含めて3人だけでした。(笑) 当時は大学のキャリア課に怒られましたし、振り返ってみれば、就職率を下げてしまって申し訳ないと思っています。

ーなんと!そこからどうされたんですか?

卒業後はお世話になった高崎で働きたいという気持ちだったのですが、スキルもないため、いったん半年ほど東京でデザインやウェブサイトを作るフリーランスコミュニティというか、ギルド型の組織で修行をしました。

そのあと高崎に戻ってきて、起業したり、フリーになったりして今があります。

今の働き方は大学卒業時の自分からすると理想形だと思っています。フリーランスで、一緒に仕事をしたいと思える地域の人たちと仕事ができて幸せです。

ー素敵ですね。他にはどのようなお仕事をされているのですか。

神社とも仕事をしてるんですけど、神社も総代と氏子、参拝客がいて、地域との関わりの強い、ゆるやかなコミュニティだと思っています。

神社の補修や塗り替えをするときには神社のお金だけでなく、地域住民から寄付を募るような仕組みも、今だとクラウドファンディングの考え方と近かったりしておもしろいです。神社は遥か昔の時代から引き継がれてきた地域コミュニティのかたちだと思っています。

ーたしかに初詣や夏祭りなど地域住民の交流の場のイメージがあります。

大井さんが仕事をする上で大事にされてることはありますか。

コミュニティではいろんな人のいろんな意見があるので、すべての意見を尊重するようにしています。

会議では多数決で結論が決まってしまったりはするんですけど、採用されなかった案も「僕は見てる」というのをきちんと伝えるようにしています。

ー「今回はA案に決まったけど、B案も良かったよ」と伝えるということでしょうか。

そうです。多数決や統計情報や世の中の流れから判断して、今回はAを採用したとしても、結局どっちが良かったかなんてわからないので、意見はすべてきちんと受け止めているという姿勢を見せるようにしています。「自分の意見が尊重されていない」と思った時点で、その人はそのコミュニティと関わりたくないと思ってしまうので。

ーそういう風にしてもらえると、次の機会でも意見を出しやすそうです。

会議以外の場で出る意見も大事にしています。

例えば、会議の合間の休憩時間とか、街で偶然会ったときとか。

飲み会も同様かもしれないですけど、そうした場でポロっとこぼれる一見すると愚痴っぽい意見とか、率直な言葉が割とクリティカルなことがあるので聞き逃さないようにしています。

ーなるほど。どうやって本音を引き出していくんですか。

聞く姿勢でしょうか。

大学の研究室では傾聴トレーニングなどコミュニケーションを学んでいたので、それが活きているのかもしれません。

受け手が相手の意図を勝手に解釈して、変にまとめたりせずに、きちんとそのままを受け止めて聞くということを学んでいました。

ー聞く姿勢、大事にしたいです。

話は変わりますが、理想的なコミュニティ像はありますか。

昔の取引先の社内コミュニティが理想です。

コミュニティ専任の2人ぐらいの部署がまとめ役ではあるんですけど、普段は別の業務をやっている他部署の有志メンバーが30人程いて、自走している様子が理想的でした。

当時はその会社の四半期ごとの全社総会で流す成績優秀者のインタビュー映像を作成していました。

そのコミュニティのメンバーがキャリアアップしていたり、後輩から見てかっこいい先輩だったりして自然と人がコミュニティに流れてくる点も素敵でした。

ーありがとうございます。ここからは大井さんについてお伺いしたいのですが、好きな本や映画はありますか。

『コンビニ人間』で芥川賞を受賞した村田 沙耶香さんの本をたくさん読んでいます。独特な社会の見方に気付かされることが多いです。

昔は『夜は短し歩けよ乙女』などが有名な森見登美彦さんの作品も読み漁ってました。

ー『コンビニ人間』は私も引き込まれて一気読みしました。

ドラマだとTBSの『カルテット』は洒落たセリフ回しが多くて、キャストも音楽も完璧だと思ってます。会った人全員に布教しているといっても過言ではないですね。

ペルソナマーケティングをしていたとしたら、『カルテット』のペルソナは僕だなというくらい刺さりました。(笑)

ーマーケティング部が喜びますね。(笑)そのほかに趣味はありますか。

基本は徒歩で移動していて、移動中にPodcastsを聞くのが楽しみです。

NEWPEACE(コミュマネラボ運営会社)CEO 高木新平さんの『起業家の思想と人生に迫る インサイドビジョン』、デザイン・イノベーション・ファーム Takramの渡邉康太郎さんの『TAKRAM RADIO』をよく聞いています。

ーありがとうございます。最後にコミュマネラボやメンバーさんにメッセージいただけますか。

建設会社さんの話を中心にしましたが、神社を中心にした地域再生や高崎市でパスタを盛り上げる活動などもやっているので、まちづくりに関連したコミュマネの方と今後もどんどん関わりたいなと思っています。

一方で、個人的にはウェブやデザインに興味があるので、Tech系のサービスやITサービスについてリアルが聞けるのもいつも面白いなと思っているので、そちらでもどうぞよろしくお願いいたします。

ーこれからもどうぞよろしくお願いいたします!